メルマガ 第62号 松竹

今回は、前回に引き続いて、映画会社から選んだ、

『松竹』

を取り上げます。

松竹は、前回取り上げた東宝をはじめ、東映、日活、大映(現在は角川映画)と共に戦前、戦後の映画業界を支えた会社であります。


松竹の始まりはというと、創業者である大谷竹次郎が京都阪井座を買収し、その仕打(興行主)となり、演劇興行を始めたのがスタートです。

実は、大谷家の家業は劇場仲売り(売店)であり、竹次郎は子供の頃から家業を手伝うなかで、劇場の華やかな雰囲気に魅せられ、劇場経営を行う事を志していました。

その夢が、京都阪井座の買収でかなったのです。しかも、竹次郎が弱冠19歳の時にその夢を成し遂げています。


竹次郎には白井松次郎(妻方へ養子となり姓は違う)という双子の兄がいました。その兄の竹次郎と同じく興行界に携わり活躍していました。

1902年(明治35年)に、大阪朝日新聞がこの2人を記事に取り上げる事になります。松次郎と竹次郎の2人の名前をもじって、「松竹の新年」という見出しで2人を紹介しました。

これにより2人の名前は日本中に知れ渡る事となります。

まもなく、松次郎、竹次郎兄弟は、2人のそれぞれの名前から「松」と「竹」を取り社名とした松竹合名会社を設立します。


竹次郎は、京都を中心に礎を固め、大阪へ進出していきます。

そして、1910年(明治43年)には新富座を買収し、東京進出の足がかりを作ると、関西の松竹を松次郎に託し、竹次郎は東京へと向かいます。

1913年には,東京・歌舞伎座の経営を任される様になり、1917年には明治座を傘下にし、1918年には浅草へ進出と東京の興行界を掌握していきます。

その間、松次郎は,大阪の文楽座や,道頓堀の浪花座など関西の劇場を傘下に治めていき、関西の興行界を掌握していきます。

こうして、日本の興行界を手中にした松次郎、竹次郎兄弟は、次は映画に目を向けます。

そして、1920年(大正9年)に松竹キネマを設立して、東京の蒲田撮影所(東京都大田区)を起点に映画業界へ参入します。


1931年(昭和6年)には、日本初の本格的トーキー『マダムと女房』を上映します。

※1 トーキー 映像と音声を一緒に映写する映画のこと。
   当時の映画は、サイレント(無声映画)で音声の無い映画で
   あった。


これから時代と共に名作やヒット作が誕生していくことになります。

「生れてはみたけれど」(1932年公開)

「愛染かつら」(1938年公開)

「カルメン故郷に帰る」(1951年公開)(日本初のカラー映画)

「君の名は」(1952年公開)
   (NHKで放送されたラジオドラマをもとに映画化されヒット)

「東京物語」(1952年公開)

「男はつらいよ」(1969年公開)(48作目まで上映される)

「幸せの黄色いハンカチ」
   (1977年公開)
   (第1回日本アカデミー賞、第51回キネマ旬報賞などを受賞)

「釣りバカ日誌」(1988年公開)(シリーズ17作目が2006年夏公開)


最近は、ヒット作が少なく少々寂しい松竹ですが、

スピルバーグ監督のアクション「レジェンド・オブ・ゾロ」、
http://www.zorro-movie.com/

「ガメラ」が生誕40周年記念作の「小さき勇者たち~GAMERA~」、
http://gamera.jp/

シリーズ17作目の「釣りバカ日誌17」

などの公開が控えています。皆さん期待しましょう。


■ 沿革 ■ -----------------------------------------------

1895年(明治28年)
大谷竹次郎が京都阪井座を買収し、演劇興行を始める。

※松竹の創業となる

1902年(明治35年)
松竹合名会社を設立。

1920年(大正9年)
松竹キネマ合名会社を設立。
帝国活動写真株式会社を設立。

※松竹の設立となる

1921年(大正10年)
帝国活動写真株式会社と松竹キネマ合名会社が合併する。
帝国活動写真株式会社から松竹キネマ株式会社に社名変更する。

1937年(昭和12年)
松竹キネマ株式会社と松竹興行株式会社が合併する。
松竹キネマ株式会社から松竹株式会社に社名変更する。

1969年(昭和44年)
「男はつらいよ」シリーズ第1作目公開

1988年(昭和63年)
「釣りバカ日誌」シリーズ第1作目公開


■ 企業データ ■ -----------------------------------------

正式社名 松竹株式会社
住所   〒104-8422
     東京都中央区築地4-1-1 東劇ビル
電話番号 03-5550-1533
URL    http://www.shochiku.co.jp/


メールアドレス:
まぐまぐ


2006年01月16日 22:38